2012年4月25日水曜日

メシールのテニス(66) ボールを押し出すこととテイクバックを早くとること

フラット系のグランドストローク(メシールのテニス)では、ボールをヒットするときに、ボールを押し出すことがとても大切です。そのイメージは、図に示す通りですので、解説は不要だと思います。このイメージの違いが、結果を左右します。

とくに、体勢が崩されてボールを打つ場合でも、このボールを押し出すイメージだけは守らねばなりません。
右図の誤った場合になるのは、特に、ボールに対する準備が遅い時に顕著です。相手のボールがそれなりの速さの場合です。(遅いボールの場合には、もともと、準備が遅れることがあまりないため。)

ボールに遅れないためには、2点、注意することがあります。

①できるだけ早めに、軸足(フォアハンドだったら右足)を決めること。
②できるだけ早く、テイクバックを完了すること。

①は、どういうことでしょうか。グランドストロークで、自分が打てるところにボールが飛んでくることはめったにありません。これは、走らされて打つという意味ではなく、自分のいる場所のあたりにボールが飛んできた場合でも、体がボールに対して適切な位置関係になるためには、足を動かさねばならないということです。本当に、一歩も動かずにちょうどボールと体の位置関係がよくなるのは、単なる偶然です。

まずは、ボールに対して、軸足をがちっと決めること。これが、ボールをしっかりと打つ(厚い当たりで打つ)ためには必要なことです。相手コートからボールが飛んできた。一番最初に考えることは、まず、そのボールに対する軸足を決めることなのです。

軸足を決める理由は、もちろん、ボールとの位置関係を一定にするためです。ボールに対して近すぎたり遠すぎたりすると、ボールを正しくヒットできなくなる確率は高くなります。できるだけいつも同じスイングでボールを打つためには、できるだけいつもボールと体(=軸足)の距離を一定にせねばなりません。

もう一つの理由は、軸足を早く決めることで、少しでも、②のテイクバックを早くスタートできるからです。軸足を決めずにテイクバックを開始するのは、スイングが不安定になります。(ランニングショットなどの場合は仕方がないですが。いえ、ランニングショットですら、できるだけ、軸足を決めて打った方が安定します。)

②は、実は、私自身が今まで思っていたイメージとちょっと違いました。したがって、ここで、正確に書いておこうと思います。

私は、実は、メシールは、下の左図のような形でボールを待ち、ボールにあわせたタイミングで、さらにテイクバックを取ると思っていました。

相手のボールが遅い場合には、それでも問題がありません。が、一定レベル以上のスピードでは、それでは間に合いません。

したがって、正解は、早く下の右図のようにテイクバックをしてボールを待つ、ということです。そうでないと、スイングがボールに対して遅れてしまいます。つまり、下右図のようでないと、上図のようにボールを押し出すことも間に合わないのです。

もしかしたら、下右図のようにテイクバックすると、待っている間に力が入りすぎるのではないかと心配するかもしれません(実は、私はそう思っていました。)しかし、そんなことはありません。相手のボールがある程度早いという前提の話ですから、この形でボールを待つのはほんの一瞬なのです。待ちすぎて力が入るというようなことは、ありません。また、相手のボールが遅い場合でも、例えばチャンスボールのショットなどは、実は左ではなく右のようにボールを待った方がよいことも、コート上で確認しました。意外に、待っている間に腕に力が入りすぎたりはしないようです。

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