2012年5月16日水曜日

メシールのテニス(70) グランドストロークでの膝の仕事

フォアハンド(バックハンドも同じ)で、上体の遣い方が正しくできるようであれば、次は下半身です。河畔氏をうまく使うことが、安定したグランドストロークには必須です。

では、下半身の仕事は何でしょうか。

上体の動きは、微調整が効きません。ラケット面が1度でもずれると、相手のコートには入りません。腕でボールとの距離を微調整しようなどと言うことはできません。上体の動きは、ボールに合わせて変えることはできないのです。上体の動きは、いつも一定です。

したがって、微調整は下半身で行うことになります。正しい上体の動き(ラケットスイング)ができるようになると、ボールを安定して返球できるかどうかは下半身の動きによって決まります

まずは、正しい上体の動きを体に身につけます。頭で考えなくても上体が正しく動くまで、体に正しいフォームを覚えこませます。

そうすると、コート上で考えるのは、下半身です。下半身をどう動かすかが、すべてです。「テニスは足ニス」です。足をどう使うかの要点をまとめます。

①ボールが飛んできたら、できるだけ早く、軸足の位置を決めます。右利きでいうと、フォアハンドであれば右足、バックハンドであれば左足です。

②テイクバックでは、膝をダンバーとして使います。膝を柔らかく使うことで、ボールとの距離感の微調整を行うことができます。また、上体のブレを、すべて膝で吸収できます。

③フォワードスイングでは、左手(右利きフォアハンド)が主駆動力ですが、膝の力は副駆動力として使います。同時に、ボールの安定性のためには、この膝をうまく使うことでフォワードスイング時のブレを吸収できます。

②と③の膝が柔らかく使えない(膝が固まる)と、グランドストロークは、途端に不安定になるはずです。これは、ボレーやサービスも同じです。

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