2013年3月22日金曜日

Mecir's Tennis (140) なぜ腰を落とすのか?どこまで腰を落とすのか?

腰を落としなさい。膝を曲げなさい。そんな風に言われます。でも、誰も、なぜ腰を落とすのかを説明してくれません。

腰を落とすほうが安定するから?本当でしょうか。私の経験では、腰を落としていると、逆に動きづらいです。人は、歩くときに、腰を落としては歩きません。その方が動きづらい(下半身が疲れる)からです。

また、腰を落とすといっても、どこまで腰を落とすのでしょうか?蜘蛛のようにべたっと地面につくほど足を広げる人はいないでしょう。「何となく、腰を落としていると自分が思う程度に腰を落とす」という感覚的なイメージの人がほとんどではないかと思います。

では、なぜ腰を落とす(膝を曲げる)のか?

答えは簡単です。ボールをヒットするときには、必ず、腰を落としてボールを打つからです。ボールを打てばわかりますが、逆に、腰を落とさずにボールを打つのは難しいです。ほとんど、上半身の力だけでボールを打つことになります。骨盤を使うこともできません。

骨盤を使って(骨盤を回転させて)ボールを打とうとしてみればわかりますが、膝が曲がっていなくては骨盤を回転させることができません。

そう考えると、もう一つの答えは容易に見つかります。どの程度まで腰を落とす(膝を曲げる)のか。自分がボールをヒットするときに腰を落とす程度がその目安になります。

そう思って、レディーポジションで腰を落として構えてみてください。そして、ボールが飛んできたら、その状態(腰の高さ)を維持してステップしてみてください。で、その腰の高さのままでボールを打ってみてください。

どれほど楽にボールを打つことができるか、すぐにわかると思います。何しろ、レディーポジションですでにボールを打つ体勢になっているようなものです。もし、腰を落としていない場合には、ボールの場所までステップして行ってから、改めて腰を落とさなくてはなりません。そこには上下動が発生します。1球なら良いですが、2球、3球…とラリーが続くと、それによる負担の大きさがはっきりわかってきます。

腰を落としてステップするのは、腰を落とさないよりも疲れます。しかし、腰を落とさずにステップして行き、ボールに合わせて腰を落とす作業を(ラリーが続くことで)繰り返す方が、腰を落としたままステップするよりもはるかに負担が大きいことがわかります。しかも、前者は後者よりも安定性に欠けます。というよりも、腰を落として上下動がない状態でストロークをする方が安定します。

地面に近い低いボールを打つ場合は例外ですが、そうではない場合には、多くのプレーヤーは膝が地面につくほどまで腰を落としません。腰を落としたままでステップすることは、そんなに負担は大きくない(しんどくない)はずです。

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