2013年6月23日日曜日

Wimbledon 2013 開幕直前(マレーとジョコビッチを中心に展開?)

ウィンブルドンの2013が開幕する。今年のウィンブルドンは、年齢などから来るフェデラーの(集中力の)衰退は避けれないだろう。ナダルは、あまりにもクレーにチューニングした全仏オープンのゲームを見ると、優勝は難しいだろう。結局、ジョコビッチとマレーを中心に、展開の早いゲームに対応できる第2群の選手たちが優勝を争うのだと思う。

五輪で同じ会場で優勝しているマレーと、オールラウンドなコートに対するプレースタイルを身に着けているジョコビッチ。どちらが優勝するのかは私にはわからない。個人的な気持ちだけで書くと、全仏オープンをスキップしてウィンブルドンに焦点をあててきたマレーよりも、全仏に参加してオールラウンドなスタイルで最後まで戦い抜いたジョコビッチに優勝してほしいような気がする。

GAORAでは、ウィンブルドンにあわせて、2010年のイズナーとマウーのウィンブルドン(というよりもテニス史上)最長試合を放送していたので、第5セットを途中から観た。途中と言っても30-30ぐらいからで、それでも1試合分よりも長い時間なのだからすごい。見始めた時はまだ明るかったのに、サスペンデッドになった時点で外は真っ暗になっていた。

2日目の最後の20ゲームほどは、イズナーは体力的に消耗しきっていて、アマチュア選手のようなプレーをしていた。しかし、それが興味深かった。

イズナーは、もう、足も動かず、最低限のステップワークとスイングでボールを打とうとしていた。それは、裏返すと、無駄をすべて省いた力の抜けたスイングになる。それが、(ミスもあるが)エース級のボールになって、面白いようにマウーからポイントを取っていく。

イズナーは、結局、ほとんどピンチを迎えることなくサービスをキープしていった。

イズナーだけではなく、今のトッププロは物心がつかない頃からラケットを振っているだろうから、体の動きを最も効率的に使ってボールを打つことができる。だから、どんなに疲れていても、一番大切な「ボールを打つ」ことに関しては(というよりも関してのみ)、失うことがない。

つまるところ、体が疲れた結果、ウィンブルドンという最高の舞台で、無駄のないスムーズなフォームを見ることができたわけだ。逆いうと、戦略のため、この基本的なフォームにいろいろなものを加えてゲームで戦っているわけだ。アマチュアの我々には、実は、この裸になった基本フォームが参考になる。ああいう力の抜けた打ち方でも、あれだけキレの良いボールを打つことができるのだ。よいフットワークとステップワーク、よいスイング、よいタイミングがあれば、十分に良いボールが打てる。アマチュアには、それで十分だ。

IBMの設定ミス(というよりも想定しないゲーム数)でLEDが消えてしまったスコアボード。夕暮れのオレンジ色になったコートで二人の選手がほぼすべての体力を失って、いちばん基本の力だけで戦っている様子。これが、この伝説の試合で、観客の記憶に残る映像だったのかもしれない。

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