2013年6月30日日曜日

Wimbledon 2013 錦織vsセピ

準決勝や決勝まで残っても不思議ではないと感じていた錦織のウィンブルドン2013だが、意外にも3回戦で終わった。足などの具合がかなり悪かったようで、4セット目から先のプレーは、明らかに肉体的な影響があるように見えた。相手がどんなに厳しい配球をしても、それをむしろ逆襲の始点としてしまう錦織のテニスでは、肉体的なトラブルは致命傷だ。驚くばかりにきめ細やかで繊細な配球が、錦織の最大の持ち味であり、肉体はその完成度を維持する基盤となる。

錦織は、これから(得意な)ハードコートのシーズンに入るが、怪我や故障が心配だ。精神的にもプレースタイルも充実しているようなので、それを支える肉体が万全であれば、必ず良い結果を出しそうに思える。

一方、私はセピのプレーを初めて見たのだが、メシールのテニスを愛する者としては、とても好きなプレースタイルといえる。セピのグランドストロークのボールは、あまりサービスラインの内側でバウンドしない。これは、セピがスピン系ではなくフラットドライブ系のボールを打つことを意味している。李娜(Na Li)もそうだが、原則的にはフラットドライブ系のプレーヤーが好きだ。

この試合を見ながら、メシールというプレーヤーは、このセピのボール質と錦織の配給を組み合わせたような選手だったなあぁと、ちょっと奇妙なことを考えたりした。セピも十分に素晴らしい配給をする選手だったが、錦織の(元気な時の)プレーは見ていてドキドキするような切り返しが随所にある。メシールも、(充実しているときには)すばらしい切り返しをいつも見せてくれた。特に、相手がスゥエーデンプレーヤーの場合に顕著だった。

ちなみに、セピは最近では珍しいプロケネックスの契約選手であり、同社のWebサイトでも紹介されている。セッピではなくセピとあるので、ここでもセピと書いた。

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