2013年5月6日月曜日

Mecir's Tennis (153)  ボールの先端を見よう

ちょっと悲しいというのか、歳をとってくると目に来ます。以前よりも、コート上でボールを見ることができなくなってくる…気がします。

私の場合、特に、ボレーに影響が出てきています。今まで打てていたボールをボレーで打ち返せないのです。ネットしたりアウトしたりと、ボールをラケット面の真ん中で打てずにミスの回数が増えてきました。

が、最近、年齢のせいにするのは正しくないのではないかと思い始めています。単なる「言いわけ」ではないのかと。

私(ごとき)のレベルでは、実は、もともと、若いころからボールをきちんと見ていなかったのではないかと思うのです。見えなくなったのではなく、元から見ていないのではないのかと。若いころは目がボールから切れて(離れ)てもヤマ勘で打てていたボールが(年齢とともに体の反応が悪くなったために)打てなくなってきただけではないのかと。

そこで、もう一度考えてみました。ボールを見るとはどういうことなのでしょうか。

ボールを見るという事は、ボールの軌道を少しでも早く知るという事です。本当は、ボールの進む場所を先に見る(予測する)ことができれば一番良いのです。が、もちろんそれは無理です。

そこで、少しでも早くボールの飛球経路を知るために、ボールの先頭を見ます。ボールの飛ぶ先端(前側)を見ることで、ほんの一瞬ですが、ボールの進む方向(情報)を取得できるのです。


ボールの先端を見るということ自身は、実は、それほど意味があるわけではありません。ボールが進む速度を考えると、先端から得る情報はその後のボールの軌道の情報をほんの一瞬(意味のない程度)だけ早く教えてくれるだけです。

しかし、ボールの前を見るように心がけていると、動くボールに対して、視線が遅れることがありません。一瞬、ボールを追い切れなくなったとしても、すぐに目が追い付いてくれるのです。


試してみたらわかったのですが、こうやってボールを見ていると、ボールの回転やボールのライン(野球のボールで言うところの縫い目)までもが見えるようになります。つまり、年齢に関係なく、視力に関係なく、ボールは見えるのです。年齢を理由に「最近、ボールが見えなくなってねえ」というのは全く嘘だということが分かるはずです。

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