2014年1月13日月曜日

Mecir's Tennis (208) フォアハンドでのテイクバックのラケット面

フォアハンドのテイクバッグでのラケット、腕、手首の動きはとても複雑で、おそらく文章で表現するのは無理なのではないかと思います。言い換えれば、これまでに誰も正しいラケットの動きを説明できなかったのではないかと思います。

と言っても、では私が解説できるわけではないのですが、ヒントになりそうなことを書いてみたいと思います。

テイクバックの前半では腕を動かさず、腰の回転だけでラケットを引くことは何度も書いています。その結果として、メシールのフォアハンドでは、男子プロテニスプレーヤーのトップ選手の中で唯一、ラケットヘッドが下を向いてテイクバックします。

そのあとは、相手の打ったボールにもよりますが、大なり小なりのテイクバックが入ります。(まったく腕を動かさないテイクバックはNGです。スイングには、かならず「遊び」の部分が必要です。車のアクセルと同じです。)

  • その際のテイクバックでは、まず、ラケット面を必ず伏せた脳内イメージを持ちます。
  • さらにラケットヘッドをネットに向ける脳内イメージを持ちます。

実際にはラケットヘッドはネットを向きません。4時から5時ぐらいの方向を向きます。(0時がネット方向。)しかし、これは、ラケットヘッドが6時以降(6時、7時、8時方向など)を向くことを避けるための脳内イメージです。ラケットヘッドは、絶対に6時方向を向いてはいけません。

ラケット面が伏せられている(脳内イメージを持つ)限りは、そのあとのテイクバックは比較的自由です。相手のボールが遅い場合は大きなテイクバックでもよいですし、速い場合は小さなテイクバックで構いません。相手のボールや自分のうちタイボールに合わせます。ただし、ラケット面は伏せたままです。

ラケット面を伏せたスイングイメージ(脳内イメージ)として有効なのは、ラケットを伏せたままラケット面の法線方向にラケットを動かすことです。また、手首(リスト)を使わないことです。これにより、ラケット面が間違えても上を向くことがありません。

そこまでこだわるのは、フラットドライブ系のフォアハンドでは、どうしてもラケット面が開きやすいからです。これまで何でも書いていますが、インパクトではラケット面がボールに垂直にあたるからと言って、テイクバックでもラケット面が開いてはいけないのです。伏せた面がフォワードスイングででだんだん開いていき、ボールをヒットするときにちょうどラケット面がボールに垂直になるのです。

フォワードスイングは、再び腕を使わず、体の回転でラケットを運びます。腕を使うのはインパクト直前からです。インパクト直前からは、逆に、腕を使います。それも、上と同じ「遊び」が必要だからです。この小さな遊び(腕の操作)で最終的なボールコントロールをします。

テイクバックでラケット面が伏せられていても、体の回転に合わせてフォワードスイングをすると、インパクト時ではちょうどラケット面がボールに垂直に当たります。言い換えると、そうなるようにフォワードスイングをします。イメージとしては、インサイドアウトで下から上にラケットスイングをすることで、伏せられたラケット面がインパクトで垂直になるはずです。

(このあたりの3次元的なラケット面の動きは文章にするのはなかなか難しいです。といっても、逆に、絵にするのも難しいのですが。)

フォワードスイングでは、フラットドライブ系のボールを打つ場合にはインパクトからラケット面の法線方向にラケットを振ります。スピンポールを打ちたければスイング方向がややフレーム方向になるようにスイングします。このあたりは、打ちたいボールに合わせて加減を変えてやることになります。スイングスピードや腕の力は打ちたいボールよって変えてはなりません。同じスピードで、同じ力で、ただしスイング方向とラケット面の法線方向を少し変えるだけです。

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