2014年1月20日月曜日

Mecir's Tennis (210) フォアハンドアプローチショットのコツ

フラットドライブ系のフォアハンドは、スピン系と比較して、アプローチショットではやや不利です。スピン系では、ハードヒットしてネットに出ても、回転を大きくすることでベースラインより内側でボールをバウンドさせることができます。コントロールが生命線であるフラットドライブでは、ネット近くでボールを(強く)打つことは、ベースライン付近よりも打ち込める範囲が狭くなります。しかも、アプローチショットでは足を動かしながらになりますので、さらに微妙なコントロールは容易ではありません。

しかし、もし、ヘビースピンでアプローチショットを打つのであれば、それはフラットドライブ系の(つまりメシールの)テニスではなくなってしまいます。フラットドライブ系で、いかに安定したアプローチショットを打つか。これは、案外難しいテーマです。

そこで、フラットドライブ系で安定して(つまり正確なコントロールで)アプローチショットを打つ工夫が一つあります。それは、ラケットを短く持つことです。ラケットを短く持つことで、ボールに対するパワーは小さくなりますが、ボールコントロール精度が向上します。もともと、アプローチショットではネット方向への勢いがあります。つまり、大切なのはパワーではなく、前に動きながらでも狙った場所に正確にボールを運ぶコントロールです。

が、もちろんですが、アプローチショットでラケットを短く持つことはできません。ショットによってラケットの持つ場所を変えるのはあまりに高等技術であり、一般には(メシールのテニスでは)そのような方法は望ましくありません。(そんなことができる人がいるのでしょうか?)

そこで、ラケットを持ち替えずにラケットを短く持つ方法を紹介したいと思います。それは、人差し指の付け根を意識してスイングをするのです。通常のフォアハンドグランドストロークでは、メシールのスイング(フラットドライブ系)では小指の付け根に一番力が入ります。これにより、ゆっくりと大きなスイングができます。

が、アプローチショットで短くスイングをする場合には小指の付け根を意識したスイングを人差し指の付け根の意識に切り替えます。これは、人差し指の付け根だけで打つという意味ではありません。あくまで、意識をそちらに置くということです。(小指の付け根も同じ。)もちろん、スイングそのものを変える必要はありません。スイングは通常のストロークと同じです。

これにより、ラケットを短く感じ、その分だけボールが飛んでいきにくくなります。(そして、ボールが飛んでいきにくいという意識も重要です。)また、ラケットが短くなることでスイング半径を小さく(やや速く)することができます。ラケットが短い分、コントロールもしやすくなります。

同じアプローチショットでも、意図的に大きなスイングでゆっくりとラケットを動かして打つ場合もあります。(特に、足を止めて打てるような余裕がある場合など。)このような場合は、小指の付け根を意識したスイングで大丈夫です。アプローチショットによって、意識する指を換えればよいのです。

0 件のコメント:

コメントを投稿