2014年1月19日日曜日

Mecir's Tennis (209) プロのテイクバックではラケットヘッドが後ろを向かない理由

多くの(男子)プロに共通していることの一つに、テイクバックでのラケットヘッドの向きがあります。アマチュアはテイクバックでラケットヘッドが後ろを向きますが、プロは後ろを向きません。

具体的に書くと、プロのテイクバックではラケットヘッドの向きが(ネット方向を0時として)6時方向または7時〰8時方向を向きます。

トッププロは、テイクバックトップでも6時より前方向になります。つまり、アマチュアのほうがテイクバックが大きいわけです。これはどうしてでしょうか。

以前、三角巾の図でテイクバックの開始を説明しました。つまり、テイクバックではラケットは(脳内イメージで)ネット方向を向きます。実際にも、レディーポジションでラケットヘッドはネット方向(0時方向)をむいていますから、そこからだんだん1時、2時と進んでいくわけです。

このヘッドの回転は、腰の回転です。テイクバックでは腕を使わないのですから、腰の回転でラケットヘッドは0時から1時、2時と進んで行くわけです。

プロは、このテイクバックを腰の回転で先導し、そのあとのフォワードスイングの前半も腰の回転を使います。つまり、腕は(まったく動かさないというわけではないものの)動かさないイメージです。腕を使い始めるのは、インパクト直前からです。

アマチュアは、フォワードスイングをどうしても腕で振ってしまいます。そのためには力とラケットの勢いが必要で、そのためにラケットを大きく引くことになります。ラケットヘッドは、勢いをつけるために、4時、5時、6時…とどんどん後ろを向いていくわけです。

プロはフォワードスイングを腰の回転で開始しますから、ラケットヘッドは脳内イメージでは2時ぐらいでフォワードスイングが始まります。実際にも、5時ぐらいになります。

ポイントは、(テイクバックはもちろんのこと)フォワードスイングを腰の回転でリードできるかどうかです。これがプロとアマチュアの違いです。

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