2015年5月26日火曜日

Mecir’s Tennis (270)  フォアハンドの最後の「〆(しめ)」

ミニテニス(ショートラリー)、チャンスボールの浅い球のアプローチショット、相手のボールが(スピードはなくても)弾む・滑るなど多彩なボールである場合、走らされてのヒット。

これに共通するのは何でしょうか。薄いグリップでは不安定になりやすいという点です。

特にミニゲームで安定したフォアハンドが打てないと、上のすべてのショットを安定して打つことはできません。では、どうすればミニゲームで安定したボールを打てるでしょうか。

結論を言うと、スイングの〆(しめ)の部分として、肘から先のスイングをすることです。

フォアハンドでは、足が回転し、腰が回転し、肩が回転し、両腕が回転します。これらはこれまでに何度も書いてきました。しかし、これでは「臥龍点睛を欠く」のです。一番肝心な「眼」に当たるのが、肘から先の動きです。

ミニゲームは、ボールもゆっくりなので、一言でいうと「肘から先だけで打つだけでよい」ことになります。これは、上の「緩いボール、変化の大きいボール」を打つ際のポイントになります。

この「スイングの〆」としての肘から先の動きが、ボールのコントロールを決めます。裏返して言うと、肘をまっすぐにのばして、肩から先の腕を一本の棒のようにしてはいけないのです。あくまで、スイングの最後に、肘を支点とした肘から先の腕のスイングがなくてはなりません。これがない限り、ボールをコントロールすることは一切できないのです。

メシールのフォアハンドの最後の部分を見てください。スイングの最後に、肘から先を回転させていることがわかります。

Mecir’s Tennis (269)  サーブはサッカーのスローイン

以前、テニスのサーブを野球のピッチャーのフォームと似ているというのは間違いだと書きました。野球経験(ピッチャーの経験)がない人であればよいのかもしれませんが、経験があると、この説明は逆効果になります。

テニスのサーブと野球のピッチャーのフォームの違いはたくさんありますが、一番の違いは「腰を回転するかどうか」だと思います。

野球のピッチャーのフォームでは腰を強く回転させます。テニスでは、むしろ回転しない(インパクトまでは)のです。まったく異なります。

もし、テニスのサーブの正しいフォームに近い他のスポーツでいうと、サッカーやラグビーのスローインです。特に、左足を前に出したロングスローインが一番イメージに近いと思います。次の点で、スローインに近いと言えます。

  • 左足を前に出すことで、ばねが左足になる。
  • 腰を回転させず、ぎっこんばったんの前後の動きでサーブする。
  • ロングスローインのようにラケット頭の後ろに来る。そのために両方の肘が高く上がる。
その他で気を付けることは、腕に力を入れないことです。脱力した状態で上のスローインをします。私は、最近、サーブを打つときに心の中で「スロー・イン!」とつぶやきながらサーブをしています。