2015年2月23日月曜日

Mecir’s Tennis (267) メシールの名前の付いたスタジアムがオープンしました!そして貴重なSrとJrの2ショット映像

スロバキア語は全く分からないのですが、メシール親子(二人ともミロスラフなのでややこしい)の映像と、メシールのプレーがちょっとだけ見ることができる貴重な映像です。
http://www.ta3.com/clanok/1056221/v-ziline-otvorili-novu-tenisovu-halu.html

ジリナという町にメシールの名前の付いたコートができたというニュースのようです。ジリナは、スロバキア北西の都市で、首都ブラチスラヴァから200キロほど離れており、スロバキア第4位の都市であるとのこと。

ジリナ市のスポーツホールは、保存したい

2015年2月22日日曜日

Mecir’s Tennis (266) イースタングリップのスピン系フォアハンドの打ち方

薄いグリップのグランドストロークは、ボールを厚くとらえるイメージがあります。いわゆる、フラットドライブ系です。

しかし、ゲームでのストロークを考えると、フラットドライブだけで対応できないボールがあります。例えば相手のゆるく浅いボールは、フラットドライブよりも回転をかけて打たねばなりません。つまりスピン系のボールです。

薄いイースタングリップだからといって、スピン系ボールを打たなくてもよいということではありません。むしろ、薄いグリップ系はボールの多彩さが武器ですから、スライス、フラットドライブ、スピンのどのボールでも打ち分けなくてはなりません。度のボールに対しても、2,3種類の選択肢から打つボールを選ぶことができるのが理想です。

私は厚いグリップのフォアハンドストロークを打てないのでよくわかりませんが、例えば錦織のフォアハンドを見ているとテイクバックがとても小さいことがわかります。イメージとしては、テイクバックせずにラケットをインパクトポイントにおき、インパクト時に下から上に強烈で高速にラケットを動かしているように見えます。

それと比べると、イースタングリップには必ずテイクバックが必要です。特に、スピン系フォアハンドを打つケースは相手のボールが速くない場合ですので、テイクバックを取ることになります。(逆に、速いボールに対してラケット面を作って、相手のボールの力を利用してフラットドライブを打ちます。)

つまり、イースタングリップのスピン系フォアハンドは、テイクバックを取って打つわけです。

では、フラットドライブ系とどのように打ち分けるのか。一言でいうと、「早めにスイングを開始すること」に尽きます。

まず、通常のスイングよりも早くスイングを開始します。そして、フラットドライブの場合のインパクトよりもインパクトを後にします。フラットドライブであればインパクトしている点よりも後で(言い換えると前で)ボールをヒットするのです。

逆に言えば、そのためにスイングの開始を早くするわけです。

通常、厚い当たりを目的にスイングしていると、なんとなく力が入らないような感じがしますが、それでよいのです。速くスイングするのではなく、早くスイングする。それにより、インパクトの点を通常よりも前にするのがコツです。

そうすると、自然にフォロースルーも大きくなると思います。

フラットドライブよりもスピンの方がスイング開始が早いということは、基本的にはスピンボールを打つことができるタイミングで、つまり早いタイミングで、テイクバックを開始せねばならないということになります。

2015年2月21日土曜日

なんだ、錦織が勝ってもおかしくないじゃないか

昨年(2014年)の秋に有明コロシアムで行われたエキシビションマッチ(ドリームマッチ)の再放送を見た。アガシ、チャンという二人のレジェンドがシングルス、ダブルスでプレーをした。

ダブルスは松岡修造を含めた錦織圭を含む4プレーヤーで行われたのだが、試合前のフォトセッションで驚いた。マイケル・チャンが小柄なのは知っていたがアンドレ・アガシもそれほど背は高くなかった。簡単に言えば、錦織の方がアガシよりも、もちろんチャンよりも、身長が高かったのだ。錦織は公称178㎝、アンドレ・アガシは180㎝である。錦織が低めに身長を報告する意味はないので、おそらくアガシがサバを読んでいるのであろう。実際、アガシが現役中にも、アガシが180㎝も身長があるようには見えなかった。

(ところで、4人の中で最も、というよりも唯一の、上位ランカーの経験がない松岡修造が一番長身だったのは、やや皮肉な話である。)

今のところの錦織は、グランドスラムを達成したアガシはもちろん、全仏オープンを制して世界第2位まで上り詰めたチャンにも届いていない。しかし、体格ということだけでいえば、その可能性は十分あるわけだ。アガシも、チャンも、錦織よりも身長が低いのに、十分に素晴らしい戦績を収めてきたのだから。

日本人は体格で不利だということは、ここでは言えない。なんだ、錦織が勝ってもおかしくないではないか。

2015年2月15日日曜日

Mecir’s Tennis (265) サーブで左側に壁を作る方法

サーブにおいて重要なことは、左側の壁を作ることです。今回は、サービスで体の左側の壁を作る方法を説明します。

ボールは打ちませんが、手にボールを持って次の手順で壁を作ります。まず、レディーポジションで構えます。そこから左足に体重を乗せます。さらに左ひざを曲げて、そこに体重を乗せます。次に左手をトスアップの状態で上にあげます。(実際にトスアップする必要はありません。)そのまま左ひじに体重をかけて沈み込むと、これ以上は体重をかけることができない(体重をかけると前に倒れこんでしまう)ところがあります。

これが「サーブの時に体の左側に作る壁」です。この状態を作ることが、サーブのポイントです。

この状態に対して、フォアハンドで以前書いた「えもんかけ」の打ち方をします。つまり、腕には力を入れず、肩の回転だけでサーブのスイングを行います。

右ひじは90度、手首は120度で固定したまま、腕と肩の形を変えずにそのままスイングします。肘を90度に曲げているということは、つまり「腕は曲げたまま」であるということです。腕が伸びるのはインパクト後です。テイクバックまでは、肩の回転だけでスイングをします。

トスが乱れても腕の動きで調整をしてはなりません。スイング全体の軌道を肩の動きで修正することで、トスの乱れを調整します。たとえば、後ろにトスが乱れた時は、スイングをより横方向にすることで、スピン系のサーブになります。(本来は、スピン系のサーブを打つためにトスが後ろになるのが正しいのですが。)

2015年2月13日金曜日

Mecir’s Tennis (264) サーブの右手始動型・左手始動型・両手始動型

メシールのグランドストローク、とくにフォアハンドを分析してきたこのブログですが、ストロークと比べるとサーブやボレーはほとんど話題にしていません。

その理由は、ストロークと比べてメシールのサーブ、ボレーは「平凡」だからです。ボレーは、例えば同時代の選手でいえばエドバーグなどの方が美しいでしょう。サーブも、メシールのサーブは取り立てて魅力的には、私には見えません。

ここでは、あまり詳細ではないですが、メシールのサーブを分析してみようと思います。特に右手と左手のタイミングについて考えます。

レディーポジションからトスアップを始める最初の起動、右手からでしょうか、左手からでしょうか、それとも両手同時でしょうか。

これについては、調べていないのですが、右手始動タイプ、左手始動タイプ、両手始動タイプなど、プレーヤーによっていろいろなのではないかと思います。どんなサーブを打つプレーヤーがどのタイプに属するのかについては、いつか分析しようと思いますが、今は理解できていません。

ただし、メシールについては右手始動型です。もう少し正確には右腰始動型です。右腰とそれに続て右手が先に動き始め、そのあと左手が動きます。左手がトスアップを始めるタイミングでは、右手はすでにはっきりと上に動き始めています。

その理由については、追って「サーブのタイプ分け(2)」で分析したいと思います。

往年の名選手・九鬼潤さんが脱帽「錦織は別格。全豪優勝を狙える」

日刊ゲンダイの記事です。ネット上からいつか消えてしまうと思うので、要旨だけでも残しておきます。なお、一番最後の「九鬼先生に習いたい」という生徒は私ではありません(この時点では生徒ではなかった)が、自分のことを言われているような気がします。

かつての戦績とはいえ全仏オープンでベスト32に入った元世界ランキング74位のプレーヤーから教わることができるのですから、私でなくても習いたいと思うのは自然なのではないでしょうか。しかも、九鬼潤と言えば、日本で初めてオープンスタンスでフォアハンドを打った(メシールとそっくり)と言われているのです(こちら)。私にとっては、こんなに魅力的な「先生」はいません。

テニス4大大会の初戦、全豪オープンが始まった。日本中の熱い視線を一身に集める錦織圭(25)。今年は4大大会制覇の期待が高まるが、本日登場の九鬼潤さん(69)は80年の全日本選手権で優勝し、翌年には世界プロテニス協会(ATP)ランキング74位と当時の歴代日本人選手トップに立った。今どうしているのか――。

■夢のまた夢だったウィンブルドン優勝もある

「ボクや松岡(修造)クンが現役だった頃は世界4大大会の1回戦を突破したり、ATPランキングの100位以内に入ることが大ニュースでしたからね。それが錦織クンは去年、ワールドツアーで4回優勝し、今やATP5位でしょう。もう我々とは別格も別格、異次元の大スターですよ。100年に1人の逸材と言っても過言じゃありません」

 JR横浜線相模原駅からクルマで7分の「ジュエ インドアテニス&ゴルフスクール」で会った九鬼さん、興奮した面持ちでこう言った。

「身体能力の高さもさることながら、彼の最大のストロングポイントはテニスセンスの素晴らしさですね。まさに天才肌。いちいち頭で考えて体を動かすんじゃなく、条件反射というか、一瞬のひらめきで自然に体がボールの動きに反応する。だから、どんな場面でも素早く、臨機応変に対応して勝ち進めるんです」

 もちろん、今回の全豪でもチャンスあり?

「もちろん! ケガさえなければ十分優勝を狙えます。今の男子プロテニス界は戦国時代。上位8人の実力差はほとんどなく、紙一重の状況です。しかもATP1位のノバク・ジョコビッチが27歳、2位のロジャー・フェデラーは33歳、3位のラファエル・ナダルが28歳、9位ながら去年ツアー4勝のマリン・チリッチが26歳。ベスト10に入ってる選手の中で25歳の錦織クンは、24歳で8位のミロシュ・ラオニッチに次ぐ若さです。あと2、3年はどんどん伸びてゆくでしょうから、ピークを過ぎたフェデラーを抜くのは時間の問題。世代交代とともに、彼が一気に世界の頂点に立つ可能性は高いと思います。全豪ばかりじゃなく、ボクらの時代では夢のまた夢だったウィンブルドン優勝を、もしかしたら錦織クンが達成するかもしれない。そう思うと、これからが楽しみでしょうがないですよ」

 全豪の決勝は2月1日。九鬼さんの力強い言葉で、そのコートに錦織が立っているのは間違いないような気がしてきた。

 さて、九鬼さんは12年前の4月から「ジュエ インドアテニス&ゴルフスクール」の校長兼コーチに就いている。

「当スクールはインドアのため、当然、天候や季節に左右されませんし、館内の通常コート3面とハーフコート1面はヒザや腰に負担が少ないカーペットコートを採用してます。もちろん、冷暖房完備で、託児所もあって、小さいお子さん連れでも大丈夫。オールシーズン、快適かつ安全にテニスを楽しんでいただけます」「校長といって、椅子にふんぞり返ってるわけにはいきません。今も火・水・土・日曜日の週4日、コートに出てます。担当してるのは中・上級者コース80分が9コマに、水曜日のジュニアコース50分を1コマの計10コマ。90人弱の会員さんを手取り足取り教えてます。たまに昔のワタシをご存じの方がいらっしゃって、“九鬼先生に習いたい”とご指名いただくこともある。正直、うれしいですね、ハハハ」

 かつての女子テニスのトッププレーヤー、井上悦子や雉子牟田明子のコーチでも知られた九鬼さん、教えるのはお手のものだろう。