2015年6月30日火曜日

Mecir’s Tennis (273)  視線を高くできるか・視野の外に手がある違和感に慣れる

メシールのテニスでは、レディーポジションで「女の子のもじもじポーズ」ということを何度も書いています。そして、グランドストロークでは、フォアでもバックでも背筋をしっかり伸ばします。

これらは何を意味しているでしょうか。

一つ目は、目線です。背筋を伸ばしてボールを打つということは目線がその分、高いところにおきます。あたかもダンプカーを運転しているような、高いところに目線が来ます。顎が上がるわけではないのですが視線が高いところから見下ろすような感じになります。これは、高いボールを打つ場合には違和感ないのですが、低いボールを打つ際には目線とボールに距離感じます。

二つ目は、手の位置です。目線が高く、一方で手の位置は(もじもじポーズであるために)下の方になりますのでその距離が随分と離れているような感覚になります。しかも、目線と手の位置が離れているために、手が視野に入りません。視野の外、下の方に手があるイメージです。

これらは慣れないと違和感を感じます。しかし、慣れなくてはなりません。メシールのテニスを追及するのであれば、視野の外(下側)に手があるイメージに慣れる必要があります。


2015年6月16日火曜日

Mecir’s Tennis (272)  トロフィーポーズの理由

メシールのサーブでは、というよりも一般にテニスのサーブでは、トスアップの後でトロフィーポーズになります。それはなぜでしょうか。

ごく基本的なことですが、大切なことです。

よく知られていることですが、テニスのサーブでは、身長が高い人であってもインパクトポイントはネットよりも「低い」のです。つまり、インパクトポイントとネットの一番高いところを結ぶ線の延長戦は、サービスラインを超えます。つまり、インパクトポイントから直線でサーブを打っても、サービスエリアにはボールは入りません。まして、重力がある限り、直線でサービスエリアに向かうボールは、必ずネットするかアウトするのです。

つまり、どんな長身なプレーヤーであっても、身長190㎝のメシールであっても、サーブでは上にボールを打ちあげなくてはならないのです。スピンであっても、重力であっても、ボールは上に打ち上げて、その後でボールは落下して、初めてサービスエリアに入ります。

つまり、サーブは、打ち下ろすことは絶対にない、必ず打ち上げるのです。となると、トロフィーポーズには合点がいきます。トロフィーポーズで左手(右利き)が指さしている方向が、まさにその打ち上げる方向であるわけです。

トロフィーポーズを含めて、サーブで重要なことをまとめておきます。
  • トロフィーポーズでは、両肩と左手は真っ直ぐになりますが、その直線は右肩の方に傾きます。両肩が地面に並行になってはいけません。
  • トロフィーポーズでは体重は、7:3か6:4ぐらいで右足にかかります。右足荷重の右肩下がりです。ずいぶんと体の右側が後ろに傾いているようなイメージですが、それでよいのです。何しろ、左上にボールを打ちあげるのですから。
  • トロフィーポーズは、右腰主導です。手で主導してはいけません。レディーポジションは、ストロークと同じく、もじもじポーズです。
  • トロフィーポーズの前後では、右ひじを蝶番(ちょうつがい)として、体に並行に前腕を使います。体に垂直方向に動かしてはいけません。脳内イメージとしては、お金持ちが内輪で仰ぐようなイメージです。

2015年6月10日水曜日

Mecir’s Tennis (271)  再びもじもじポーズ考察

メシールのフォアハンドのレディーポジションは、「女の子のもじもじポーズ」ということを何度か書いています。

その理由は、なんでしょうか。

もじもじポーズでラケットを持った場合と、両手腰のあたりにある場合、胸の前にある場合では、手(両手)の自由度が違います。

手が上の方(たとえば頭の上)にあるほど、手の自由度は増えます。例えば、両手を頭の上に置くと、(昔懐かしいピンクレディーのUFOのように)大きく手を回すことができます。胸の前でも、両肩の間ぐらいは自由に動きます。一方で、もじもじポーズでは、手の位置はほとんど動くことはできません。足の動きや腰の動きに追随するだけです。

このことがとても大切なのです。特に、テイクバックにおいて手の動きが足や腰の動きと別々になると、スイングはあっという間に不安定になります。初動において手が足の動きについていくためには、このもじもじレディーポーズが重要になるわけです。

ただし、この方法は一つ難点があります。それは、例えばレシーブなどで相手のボールが速く、足を十分に動かしたり、腰を十分に回転する時間がない場合には対応が遅れるということです。こういう場合は、どうしても手の自由度を上げて対応せねばなりません。そこは、相手のボールに合わせた使い分けが必要になります。