2015年6月16日火曜日

Mecir’s Tennis (272)  トロフィーポーズの理由

メシールのサーブでは、というよりも一般にテニスのサーブでは、トスアップの後でトロフィーポーズになります。それはなぜでしょうか。

ごく基本的なことですが、大切なことです。

よく知られていることですが、テニスのサーブでは、身長が高い人であってもインパクトポイントはネットよりも「低い」のです。つまり、インパクトポイントとネットの一番高いところを結ぶ線の延長戦は、サービスラインを超えます。つまり、インパクトポイントから直線でサーブを打っても、サービスエリアにはボールは入りません。まして、重力がある限り、直線でサービスエリアに向かうボールは、必ずネットするかアウトするのです。

つまり、どんな長身なプレーヤーであっても、身長190㎝のメシールであっても、サーブでは上にボールを打ちあげなくてはならないのです。スピンであっても、重力であっても、ボールは上に打ち上げて、その後でボールは落下して、初めてサービスエリアに入ります。

つまり、サーブは、打ち下ろすことは絶対にない、必ず打ち上げるのです。となると、トロフィーポーズには合点がいきます。トロフィーポーズで左手(右利き)が指さしている方向が、まさにその打ち上げる方向であるわけです。

トロフィーポーズを含めて、サーブで重要なことをまとめておきます。
  • トロフィーポーズでは、両肩と左手は真っ直ぐになりますが、その直線は右肩の方に傾きます。両肩が地面に並行になってはいけません。
  • トロフィーポーズでは体重は、7:3か6:4ぐらいで右足にかかります。右足荷重の右肩下がりです。ずいぶんと体の右側が後ろに傾いているようなイメージですが、それでよいのです。何しろ、左上にボールを打ちあげるのですから。
  • トロフィーポーズは、右腰主導です。手で主導してはいけません。レディーポジションは、ストロークと同じく、もじもじポーズです。
  • トロフィーポーズの前後では、右ひじを蝶番(ちょうつがい)として、体に並行に前腕を使います。体に垂直方向に動かしてはいけません。脳内イメージとしては、お金持ちが内輪で仰ぐようなイメージです。

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