2012年5月19日土曜日

A Happy Birthday! Milo!

A Happy Birthday, Milo. It's your 48th birthday. I really hope I can see you someday, and have a chat on your plays at your younger days...   19th May, 2012.

2012年5月17日木曜日

メシールのテニス(72) フォアハンドの軸足

フォアハンドでは、①右足軸上で体が回転する打ち方と、②右足から左足に体重移動をする打ち方があります。①はフラット系、②はドライブ系になります。メシールは、その2つを相手のボールやサーフェス、ポイントで使い分けています。

①と②で、上体の遣い方がどう違うかをメシールのテニス(71)で書きました。

①は打点が右足の前になり、②は左手の前になります。(左足の前と言ってもよいかも。)打点の場所で使い分けるのがよいかもしれません。もちろん、相手のボールに応じてこの二つの打ち方を使い分けることになります。

自分自身のビデオを観ても、上体が立ったまま体重移動なしにスピン系のボールを打とうとしたり、サーブレシーブで無理にスピン系で打ち返そうとしたりしたときは、如実にミスをしていました。このあたりをきちんと使い分けることができるようになると、技術があがると思います。

①と②の区別の図を再掲しておきます。原則的には②(右図)から①(左図)にシフトする方が簡単ですので、ゲーム中は②で構えておくべきです。右図を見てもらったらわかりますが、まるで、「ど根性ガエル」でぴょん吉がヒロシのシャツを引っ張って前に走っているようなイメージです。この際、頭を前に倒さない(①も②も頭は地面に垂直)ように注意が必要です。

2012年5月16日水曜日

メシールのテニス(71) 上体は地面に垂直でよいか?


グラウンドストロークで、上体は立っているか、傾いているか。メシールのイメージは、上体は常に地面と垂直に立っているというものです。しかし、それは、厳密には正しくありません。メシールは、上体を立てる時とやや傾ける時を使い分けています。

図にあるように、上体が立つのはフラット系のボールを打つ場合(または相手のボールがフラット系の場合)、上体が傾くのはドライブ系のボールを打つ場合(または相手のボールがドライブ系の場合)となります。なお、上体は傾いても、頭は地面と垂直です。

  • 上体が立ってボールを打つ場合
    • 相手のボールが速い(フラット系)の場合
    • サーブレシーブ(相手のセカンドサーブが極端に遅い場合を除く)
    • フラット系のボールを打ちたい場合
    • 右足軸回転でボールを打つ場合(体重移動なし)

  • 上体が傾いてボールを打つ場合
    • 相手のボールが遅い場合
    • 浅いボール・アプローチショット
    • ドライブ系のボールを打ちたい場合
    • 右足から左足に体重移動して打つ場合

上体を傾けてボールを打つ場合(すなわちドライブ系のボールを打つ場合)に、注意することがあります。それは、上体を傾けたままでぼーろを打つということではない、ということです。傾いた上体は、フォワードスイングとともに起きてきて、最後、インパクトでは結局は上体は地面と垂直になります。(その際の左手の遣い方に注意。)

私は、フォアハンドのアプローチショットが苦手でした。スライス系のフォアハンドアプローチショットしか打てないのです。その理由はこれでした。上体立ててボールを打とうとするために、ボールにドライブがかからず、ネット(またはバックアウト)してしまっていたのです。

メシールのテニス(70) グランドストロークでの膝の仕事

フォアハンド(バックハンドも同じ)で、上体の遣い方が正しくできるようであれば、次は下半身です。河畔氏をうまく使うことが、安定したグランドストロークには必須です。

では、下半身の仕事は何でしょうか。

上体の動きは、微調整が効きません。ラケット面が1度でもずれると、相手のコートには入りません。腕でボールとの距離を微調整しようなどと言うことはできません。上体の動きは、ボールに合わせて変えることはできないのです。上体の動きは、いつも一定です。

したがって、微調整は下半身で行うことになります。正しい上体の動き(ラケットスイング)ができるようになると、ボールを安定して返球できるかどうかは下半身の動きによって決まります

まずは、正しい上体の動きを体に身につけます。頭で考えなくても上体が正しく動くまで、体に正しいフォームを覚えこませます。

そうすると、コート上で考えるのは、下半身です。下半身をどう動かすかが、すべてです。「テニスは足ニス」です。足をどう使うかの要点をまとめます。

①ボールが飛んできたら、できるだけ早く、軸足の位置を決めます。右利きでいうと、フォアハンドであれば右足、バックハンドであれば左足です。

②テイクバックでは、膝をダンバーとして使います。膝を柔らかく使うことで、ボールとの距離感の微調整を行うことができます。また、上体のブレを、すべて膝で吸収できます。

③フォワードスイングでは、左手(右利きフォアハンド)が主駆動力ですが、膝の力は副駆動力として使います。同時に、ボールの安定性のためには、この膝をうまく使うことでフォワードスイング時のブレを吸収できます。

②と③の膝が柔らかく使えない(膝が固まる)と、グランドストロークは、途端に不安定になるはずです。これは、ボレーやサービスも同じです。

メシールのテニス(69) サービスの時のトロフィーポーズについて

サービスで、トロフィーポーズは、「タメ」を作るために重要です。しかし、私は、どうしてもこのトロフィーポーズが作れませんでした。左手(トスを上げる方の手)をまっすぐ上に伸ばすと、その後、その左手が体の動きをブロックしてしまってラケットの真ん中にボールが当たらないのです。フォームもバラバラになるのです。

そのため、トスアップで左手がまっすぐ上を向かず、低いところで前に伸びてしまっていました。この不完全なトロフィーポーズでは、体のためができません。サーブがクイックサーブとなってしまい、スピンサーブも打ちにくく、また、サーブが全体に不安定になるという弊害がありました。

これを解決する方法は、トロフィーポーズは一瞬だけ、という原則です。

つまり、トスアップした時には、確かに左手は真上を向きます。しかし、その左手は即座に前に降りてきて、体を回転させる駆動力になります。この、左手による駆動は、フォアハンドの場合と同じです。左手によって、体の回転力を生み出します。

最後、左肩甲骨が張るのも、フォアハンドと同じです。フォアハンドの場合の図はこちらです。

つまり、私のミスは、トスアップの時に左手を上に伸ばしたことではなく、その伸ばした手をそこから前に(即座に)おろしていかなかったことなのです。連続写真や静止画像ではこのトスアップ(トロフィーポーズ)が頻繁に出てくるので、トロフィーポーズをできるだけ長い時間維持したほうがよいのだと、勘違いしていました。

これは、間違いでした。まっすぐにあげた左手を使って体を回転させる。これで、体がスムーズに回転して、スピンのかかった安定したサーブを打つことができるようになります。

これは、スマッシュでも同じことが言えます。

メシールのテニス(68) グランドストローク(フォアハンド)での左手の仕事

図を見てください。フォアハンドでは、テイクバックで、左手が体の前に出てきます。この左手が体の回転を先導することで、フォワードスイングの駆動力になります。さらに、フォワードスイングの最後に、左の肩甲骨が張り出します。左手は、左の腰のあたりに来ます。これは、テイクバックで右の肩甲骨が張り出すのと対称であり、バランスが取れます。

テイクバックで左手が体の前に来る(左図)をすることが、私は苦手でした。ヒットしたボールが、すべて相手のコートのベースラインをオーバーしてしまうのです。フカした感じのボールになってしまうのです。

その理由は、いくつかありました。①テイクバックとフォワードスイングが遅い(⇒ボール飛球に合わせてテイクバックする・ボールがバウンドした時にフォワードスイングを開始する)、②打点が前すぎる(⇒右足の前の一番ボールに力が入る場所で打つ)、③背中が曲がっている(⇒上体を立ててボールを打つ)、④スイングで体が回りきっていない・左手が体の前に残っている(⇒右図のように打った後に左肩甲骨を張る)などができていなかったためです。

フォアハンドでは、どうしても、左手を体の前に置く(左図)が必要です。この左手を、最後に左肩甲骨を張るまで回転することが、スイング(体の軸)の回転を生みます。

左図のように左手を体の前に置くためには、テイクバックで左手でラケットを長く持つことが必要です。「テイクバックは左手で引く」です。

(メシールフォアハンドのGIFアニメーションはこちらです。)

2012年5月6日日曜日

メシールのテニス(67) フォアハンドでは腕に力を入れない

今まで、メシールのフォアハンドの上体の動きを丁寧に追いかけてきました。その分析は、おおよそ的確であったと思っています。私自身、その技術を、数年かけて身に着けてきました。ビデオを観ると、初期のころと現在では、私のフォアハンドは、かなり異なるフォームになっています。つまり、改善され、メシールの技術を身に着けてきているということっです。

コート上では、しかし、それが逆効果になることがあります。正しい上体の動きを身に着けたことが、逆に、正しくボールを打つことができない原因になりえるということです。

それは、膝の使い方です。実際に飛んでくるボールをヒットする際には、上体だけが正しいフォームになっていても、ボールを安定にヒットすることができません。膝の使い方、いわゆるニーワークが必要です。

これは、わかっているようで、実は、大切なことを意味しています。

フォアハンドにおいて、フォワードスイングでは、利き腕(右腕)に力を入れる必要はありません。大げさに書くと、腕には全く力を入れなくてもよいぐらいです。(もちろん、これは比喩ですが、脳内イメージでは、そのぐらいまで腕を脱力してもよいのです。)

ではどこに力が入るか。①膝のばねを使う、②背中(背筋)でボールを打つ、の2点が重要です。さらに、③左手が体を回転させる先導力となります。④ラケットワークでは必ず、ボールを打ち出す方向に押し出します。

上記の①~④だけを考えて、コート上ではボールをヒットすればよいのです。あとは、⑤ボールが飛んでくるのに合わせてテイクバックをし、ボールがバウントしたところからフォワードスイングをスタートする(=振り遅れないように、自らボールを打ちに行く)ことが大切です。また、⑥ボールは右腰で見ます。左手と右腰で体の回転を先導します。①~⑥を守れば、ラケットを振る腕に力を入れる必要はないのです。

今まで、①の膝を使うという点を、明確にはしていませんでした。しかし、よほど打ちやすいボールではない限り、ニーワークなしではボールをヒットする際のアドジャストメント(調整)が困難です。私のミスは、この調整を、上体の正しい動きだけで行おうとしてきた点です。