2013年9月18日水曜日

Mecir's Tennis (186) 練習ではうまく打てるのに試合になるとダメな人へ(2) フットワークとニーワークだけでこんなにうまくいく

 
練習ではうまく打てるのに試合になるとダメな人へ(1)では、ポジショニングが練習と試合で違ってしまっている場合について書きました。

今回は、フットワークとニーワークについて書きます。

試合でも練習でもよいのですが、横から見ていて「癖のある変な打ち方だなぁ」と見える人がいます。この人とならゲームをしたら勝てそうだ(自分のほうが技術的に上回っている?!)と、試合前は思います。しかし、試合になったら勝てない。打つ様子は格好良くなくても、ミスをしない。いいボールがコートに返ってくる。

それはなぜでしょうか?

その理由の一つが、フットワークです。フットワークといっても、ステップワークという意味ではありません。ボールの位置までの足の動きではなく、いざボールを打つ段になってテイクバックをする時点(つまり足の位置が決まってしまった後)でボールに対する足の置き方がよいということです。

ボールが飛んできたときに、よい位置に足を置くことができる人は、スイングフォームに癖があっても安定したボールを打つことができます。普段、ボールを打つ機会が十分にあるプレーヤーであれば(つまり初心者でない限りは)、テイクバックまでに良い位置に足を置いていれば、そのままスイングすればほぼすべてのボールはきちんとネットを超えて相手のコートにボールは収まります。

例えば、足の位置をきちんと決めておいて、ちょうどボールが打ちやすい場所に球出しをしてもらってみてください。極端な言い方をすれば、どんな打ち方をしてもボールはきちんと相手コートに返ります。言い換えると、試合でこの場所に足を置くことができたら、安定したストロークを打つことができるということになります。

どの場所が一番良いかは、その人のスイングフォームに依ります。したがって、言い換えると、自分のスイングに合った一番良い足の位置を見つけることが、試合で安定したストロークが打てるキモになるわけです。

ただし、ニーワークができていない場合は、話は別です。上のようにちょうど良い場所にボールを出してもらった場合、膝を柔らかく使えないと、ボールが相手コートに収まらないことがあります。足の位置はよいのだけれども、スイングを足が妨げてしまうのです。例えば、膝を突っ張ったままボールを打つ場合などがそれです。

メシールは、当時のプロテニスプレーヤーの中でも特にニーワークがよかった選手でした。190㎝の長身にもかかわらず、良い足の位置で、柔らかい膝の動きでボールをヒットしました。いわゆる「腰が低い」打ち方です。

だから、メシールのストロークは「上体が立っている」と言われていました。異なる高さのボールに対しても、膝を曲げることで上体とボールの位置関係がいつも一定だったのです。

試合になると、ミスが最もいけないことです。ミスをしないため、安全に打とうとしてつい背中が曲がってしまうことはないでしょうか。絶対に背中を丸めてはいけません。背中を伸ばし、背筋を伸ばして、両肩を地面と平行にしてボールに対応します。その分、足の位置とひざの柔らかい使い方には、最新の注意を払います。

これが、試合で安定したボールを打つために必要なことです。

0 件のコメント:

コメントを投稿