今回は、レディーポジションにおけるラケットの位置(ラケットヘッドの向き)について書きます。
テニスでは、初心者があるレベル以上になると、レディーポジションでは、必ずラケットを両手で持つようになります。
いきなり余談ですが、市民大会やその他の機会に、初めての相手と対戦することがあります。その相手の技術レベルを早く理解することが、ゲームを有利に運ぶポイントの一つです。(相手を過小評価しても、過大評価しても、試合にとってよいことはありません。)
私程度(中級~中上級)のレベルの場合、レディーポジションにおいて片手でラケットもつ相手であれば、まず負けることはありません。これは、とても分かりやすい「相手の技量を判断する指標」の一つです。
さて、このレディーポジションでのラケットの位置について考えます。
図を見てください。ラケットヘッドが、10時の方向を向いているか、0時の方向を向いているか(図では0時少し前になっていますが。)。メシールのテニスでは、0時の方向が正解です。0時の方向にラケットヘッドが向いているのは、フォアハンド・バックハンドのバランスという意味で当然のように思いますが、メシールの場合は、もう一つ、フォアハンドストロークにおいて、とても重要な理由があります。
それは、フォアハンドデーボディーターンを使ってテイクバックを取るかどうか、ということです。メシールのテニス(53)において、テイクバックが3段階からなることを書きました。この2段階目から3段階目でのテイクバックは、右図に示すように直線状になります。ラケットヘッドが下を向いたまま体のそばを直前上に通ります。
体の横(3時側)でラケットが直前上に移動するためには、図に示すように、レディーポジションでラケットヘッドが左(10時方向)を向いているのはまずいのです。この場合は、ボディーターンがそのままテイクバックになりますので、どうしても、ラケットは体のそばを通らず、体の軸を中心に円状に回転してしまうからです。
ラケットヘッドが0時方向を向いていると、テイクバック第1段階でボディーターン(足と腰だけを回転:肩や腕は回転しない)で図の☆のところまで体を回転させたあと、第2段階から第3段階へと肩と腕を使ってラケットを後ろに引きます。これにより、直線状にテイクバックを取ることができます。これがメシールのフォアハンドのテイクバックのシーケンス(手順)です。
0 件のコメント:
コメントを投稿