2012年11月27日火曜日

メシールのテニス(86) フットワーク・ステップワークは必ず必要か?

ふと思ったことがあります。

今、グランドストローク(サーブレシーブの方がイメージしやすいかもしれません)をするとします。ボールが飛んできます。ちょうど、都合の良いことに、自分の体の方に飛んできました。しかも、おあつらえ向けに、フォアハンドで打つのにちょうどよい場所に来ました。

言い換えると、たまたま、足を全く動かさなくてもよいところにボールの方からやってきたのです。(そういうケースは、実際の試合でも、いくらでもあります。)

さて、ここでステップワークを使う必要があるでしょうか?スイング前に、ステップを踏む必要があるでしょうか?

メシールのテニスでは、「必要ない」と答えます。ステップワークは、しなくてもよいなら、無理にする必要はありません。いわゆる「べた足」で打てるなら、その方が時間が稼げてよいのです。

大切なのは、ボールに対して足の位置が決まっているという事です。メシールのテニス(77)で書いたように、相手の打ったボールの高さや深さによって、足の位置はいろいろです。が、いずれにしても、一歩も足を動かさずに相手のボールに対して正しい足の位置が作れるのであれば、無理にステップを踏み直す必要はないのです。

メシールは、グランドストロークで足があまり動いてない印象があります。昔、テレビ東京でWCTファイナル決勝(マッケンロー戦)を放送した時に、解説の渡辺康二さんが言っていました。

しかし、それが悪いことではないのです。それがメシールのテニスです。メシールのテニスでは、ステップを大切にするのではなく、ボールに適切な足の位置を作ることが大切なのです。ステップワークはそのための方法でしかありません。ステップワークそのものに価値を見出してはいけません。

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