2011年2月28日月曜日

メシールのテニス(8) フォアハンド4(球出し)

メシールのDVDを見ていると、試合前の練習でメシールが球を出す映像がいくつかあります。球出しは、試合中のストロークとは違いますが、案外とフォアハンドストロークの本質を反映していると思うので、解析をしておきます。

メシールの球出しで、意外なのは、ボールを下から上にこすり上げていると言うことです。イメージとしては、フラットでボールを出すように思うのですが、実は違います。スイングも下から上、ボールもそれに合わせてこすり上げています。これは、オンコートで試してみると、意外にも、正しい打ち方なのです。

一つは、上記のとおり、ラケットスイングの起動が横ではなく縦(下から上)になると言うことです。これは、(球出しはともかくも)ストロークにおいては案外難しいのです。フォアハンドで下から上のスイングをしようとすると、フォアハンド3で述べたような「背筋に力を入れて、上体を立てた打ち方」が必要になります。つまり、メシールは、球出しの時からこの打ち方を実践しているわけです。私自身は、球出しでは、かなりメシールに近い打ち方ができるようになりました。(球出しフォームの重要性に気がついて打ち方を意識しだしたのはごく最近なのですが)が、コート上のストロークでは、まだ、メシールのフォアハンドの打ち方を習得できていません。どうやら、それが習得できない理由は、この「背中と上体」にあるようです。球出しと同じイメージでストロークが打てるように、練習が必要なようです。

もうひとつは、手首の角度です。フォアハンド2で述べたとおり、メシールのテイクバックでの右手首の角度は120度ぐらいです。(すくなくとも90度よりは浅い角度です。)球出しでも、この角度が維持されています。いいかえると、球出しの時から、手首の角度を意識しておくことができると言うことです。

さらに、球出しから学ぶべきことは、右肘を伸ばしきらないと言うことです。ストロークでは、タマに威力をつけるために、どうしても、フォワードスイング(インパクト後)に右肘が伸びて行きます。メシールも、試合の時は、ある程度ひじは伸び気味ですが、完全に伸びてしまうことは(ほとんど)ありません。おそらくですが、それだけ、背筋でボールを打っているのでしょう。一般のプレーヤーでも、球出しの時は右肘を伸ばしきらないでも打てますが、実際にストロークをするとどうしても伸びてしまう傾向にあります。できるだけ、ストローク時にも、球出しと同じイメージでボールを打ちたいところです。

最後に・・・繰り返しになりますが、練習や試合のフォアハンドストロークで、球出しと同じ打ち方ができるようになるということを目標にしたいと思っています。いいかえると、普段、球出しを、実際のストロークを意識して行うようにすると言うことでもあります。

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