2014年7月21日月曜日

Mecir's Tennis (232) ゾーンとスコープ(1)

どれほど正しいフォームを身に着けていても、ゲームで使えなければ意味がありません。練習の時は、ボールは自分のところに飛んできます(練習相手は打ちやすい場所にボールをうとうとしてくれるでしょう)が、ゲームではその逆です。打ちづらいところ、打ちづらいところを選んで、相手はボールを配球します。

そんな打ちづらいボールであってもそれを強く打ち返すのが、テニス(グランドストローク)の基本です。つい、我々は、「ボールをどこに打つか」という、つまり配球を考えます。しかし、ボールの配球よりもまず強いボールを打つことが大切です。

強くボールを打つためには、よい打点でボールを打つことです。よい打点とは、つまり、ボールを強く打つことができる打点です。ここでは、その打点を「ゾーン」と呼ぶことにします。ゾーンでボールを打てば、自然なスイングで自然に強いボールを打つことができます。(自然なスイングで強いボールを打つことができる打点をゾーンと呼ぶというのが正しいかもしれません。)

テニスは、ミスをすると負けるスポーツです。ボールを打つときには、常にミスをする可能性とのメンタルな戦いがあります。ゾーンでボールを打つということは、メンタルストレスなく強いボールが打てるので、より安定したよいボールを打つことができます。きちんと打てば必ずボールが相手のコートの入るため、相手のコートにボールを入れるという意識も不要になります。

つまり、相手が打ちづらいところにボールを打ってきた場合であっても、体を移動して自分のゾーンでボールを打つことが最優先事項となります。どこを狙って打つか(ボールの配球)は、その後の課題です。まずは、ゾーンにボールを入れること、それにより強くボールをヒットすることが重要です。

つまり、相手のボールがこちらに飛んでくる間に、ボールをゾーンに持ってこなくてはなりません。もちろん、相手のボールの軌道を変えることはできません。したがって、まずは自分の体をスムーズに移動して、ボールをゾーンに入れる必要があります。

「ボールをゾーンにひきつける」というイメージです。

メシールのテニスでは、上体はできるだけ立てた状態を維持します。これは、言い換えると、目線の高さが一定に保たれるということです。つまり、ボールを追いかけながらも、目線の高さは一定に保たれるのです。

目をライフルの照準(スコープ)と考えると、スコープはボールを捉えます。そして、ボールがゾーンに入ってきたときに引き金を引くのです。言い換えると、目でボールを追いかけながら、体をゾーンに移動し、ボールがゾーンに入ってきたら、引き金を引いてボールをヒットします。

ポイントは、なんとなくというイメージでボールを打つのではなく、しっかりとボールをゾーンにひきつけるイメージを持つことです。引き付ける役割をするのが、スコープです。したがって、スコープ、すなわち目の高さを一定にしてボールを引き付けるイメージは重要です。なお、スコープはどうしてもゾーンにボールを入れることができなかった場合には、強くボールをヒットするのを諦め、ミスしない最善の強さでボールを運ぶことになります。

一球一球のボールごとに、ゾーンでボールを打てているかどうかを判断することが大切になります。ゾーンでボールを打てれば何も考えずに強いボールが打てますので、ストレスなくボールをヒットできます。少しでも多くの場合にゾーンでボールを打つことろ心がけるのは、もちろんです。

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