2015年1月23日金曜日

Mecir’s Tennis (261) クロスラリーを試してみると分かってくること

メシールのフォアハンドは、基本はオープンスタンスです。これについて分析したいと思います。

まず、デュースコートどうしてのクロスのグランドストロークとアドバンテージコートどうしでのクロスのグランドストローク、打ち合って打ちやすいのはどちらでしょうか。

私は、メシールのテニスでは、アドバンテージコートのクロスストロークだと思います。

そういえば、今までに見たメシールのダブルスでは、男子ダブルス、ミックスダブルスのどちらでも、必ずメシールはアドバンテージサイド(バックサイド)でレシーブしていました。偶然かもしれませんが、メシール自身はバックサイドを好んでいたとも予想できます。

なぜ、メシールにとって、バックサイド(アドバンテージサイド)がよいのでしょうか。

実は、私自身も、グランドストロークの練習では、バックサイドのクロスストロークの方が、フォアサイドのクロスストロークよりも、気持ちよくボールを打つことができます。

一つの理由は、バックハンドストロークです。バックサイドの場合は、ボールが鋭角に飛んできますので右足(前足)を大きく踏み込みます。(原則的には、バックハンドストロークでは右足をクロスに踏み込むことになります。)つまり、右足の踏み込みが自然なのです。深く踏み込むことで、よりクロスにボールを打つこともできます。

一方で、フォアサイドのクロスストロークでは、バックハンドはボールをストレートに打つことになりますが、そのためにはバックサイド以上に右足を深く、つまりベースラインに沿って踏み込みます。右足の動き(レディーポジションからの移動量)が、バックサイド側の時よりも大きくなるわけです。その分、足の動きが大きくなり、負担が大きくなります。しかも、センター側でボールを打つフォアサイドのバックハンドでは、バックサイドの時と異なり、ボールをサイド側に打つのが難しくなります。センターのボールをバックハンドでサイド側に打つ(つまり、逆クロスに沈むボールを打つ)のが難しいことは、テニスを知っている人であればだれでも知っている通りです。。

バックサイドのクロスストロークがフォアサイドよりも打ちやすい一番の理由は、むしろフォアハンドストロークです。一言でいうと、オープンスタンスで打つからです。

バックサイドでは、バックハンドとは逆に、ボールは浅く入ってきます。(フォアサイドでは、逆に、深く入ってきます。)ボールが浅い角度であるとは、つまり体の向いている方向にボールが飛んでくるということです。(フォアサイドでは、逆に、体の線=両肩を結ぶ線と平行に飛んできます。)

その結果、バックサイドでのフォアハンドストロークでは、オープンスタンスでボールを打つことが多くなります。これが、メシールのフォアハンドにはよくフィットするのです。だから、逆クロスのフォアハンドの方が打ちやすかったわけです。

つまり、メシールのフォアハンドは、原則はオープンスタンスで打ちます。特別な場合を除いては、オープンスタンスが正しいスタンスであり、左足(前足)を踏み込んで打つことの方が特別なのです。

で、どのような場合に左足を踏み出すか?

まず、フォアハンド側に深いボールの時を考えます。その場合には、左足を踏み出すのではなく、右足を引きます。

そう考えると、左足を踏み込むのはボールが浅い場合、特にアプローチショットの時ぐらいです。そのぐらい特別な場合を除いては、基本的には左足はオープンで打つのがメシールのフォアハンドなのです。

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