2014年9月7日日曜日

2014年全米オープン 男子準決勝 錦織vsジョコビッチ(1)

まだ試合途中(第1セットを錦織がとって第2セットに入ったところ)だが、すでに、錦織のテニスの技術がジョコビッチを超えたことがよくわかる。

錦織は、多くのショットで、フルショットをしている。というよりも、フルショットができる。フルショットするということは、フルパワーでボールを打つことだ。それでもボールは相手のコートに入る。というよりも、そのショットでポイントを取ることができる。

繰り返すが、フルショットだ。普通だったらボールはコート2つ分ぐらい向こうまで飛んでいきそうなフルスイングで、ボールをたたくことができる。

これまで、これだけのフルスイングができるのは、精度の高いコントロールが不要なヘビースピンによるつなぎのショットだけだった。錦織のようにコース・コーナーを狙って打ち込むのではなく、100%安全なショットとしてのヘビートップスピンの場合だ。たとえば、ヴィランデルなどがよくそういうショットを打っていた。

錦織は、全米オープンの準決勝で、世界No.1で、おそらくもっとも優勝の可能性が高いプレーヤーに対して、そのショットが打てるのだ。これができるのは、私が知っている限り、錦織以外に思い当たらない。いや、今のテニスでは、そこまでリスクのあるショットを打つプレーヤーがいない。

錦織がフルショットするのは、それがリスキーではないからだ。つまり、錦織のフォームはフルショットしても狙ったところにボールを打てるフォームだということだ。そのプレーが続く限り、このゲームが3-0で錦織が勝利してもおかしくないように思う。

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