2014年8月18日月曜日

Mecir's Tennis (243) フォアハンドテイクバックで作るループ(3)

テニスをする者であれば、誰もが必ず一度は言われたことがあるはずです。「テイクバックが遅い、もっと早くラケットを引きなさい。」

そのこと自身はもちろん間違いではありません。というか、大切なことです。メシールは、特にテイクバックの早いプレーヤーでした。

テイクバックを早くせねばならないと思いつつそれが難しい理由の一つは、タイミングの問題だと思います。例えば、相手のボールが極めて遅い場合に、極めて早くテイクバックするとどうなるでしょうか。当然ながら、テイクバックが完了した状態を維持することになります。フォワードスイングとテイクバックは完全に分断され、フォワードスイングは0から力を入れることになります。

相手の急速が一定ではない場合(そして、上級者の多くは、様々なボールを打ち分けてきます)には、ボールごとに固定したテイクバック完了の長さが異なってきます。これでは、安定したタイミングでのボールヒットは容易ではありません。

そこで、テイクバックのループスイングです。テイクバック完了の「待ち」が入る場合には、テイクバックルにループを入れます。相手のボールが速くて「待ち」が入らない場合には、ループなしで引いたタイミングで今度はフォワードスイングに切り替えます。

つまり、テイクバックにループスイングを入れることで、相手のボールに合わせてスイングの「タメ」を作ることができるわけです。スピンボールを打ちやすいだけではなく、タメを作ることができるのがテイクバックでのループスイングのメリットです。

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