2011年6月2日木曜日

メシールのテニス(28) チャンスボール・遅い球の打ち方

メシールのテニス(26)で、メシールのフォアハンドでは、チャンスボールは必ずしも打ちやすいボールではないと書きました。

チャンスボールというのは、打ちやすいのでチャンスなのではなく、きちんとボールをヒットすると、ポイントをとれる確率が高いからチャンスと呼ばれているのでしょう。

チャンスボールが難しい一つの理由は、メシールのテニス(26)で書いたとおり、スイングの軌道とボールの軌道が異なるからです。ラケット面の微妙な角度でボールのコントロールが変わる薄いグリップのメシールのテニスでは、スイング軌道とボール軌道が一致している場合が、最も打ちやすいボールです。ボールのスピードは、重要ではないことが多いのです。

さて、では、この遅いボール、チャンスボールをどう打てばよいでしょうか。

答えは簡単です。「大きなテイクバックと大きなスイング」です。

なぜ、大きなテイクバックが有効なのでしょうか?

チャンスボールでは、強くないボールを、確実な方向に強く打たねばなりません。確実な方向に打つということは、面がぶれないということです。強く打つということは、小さいスイングではだめです。

この2つを両立するためには、大きな、ゆっくりとしたスイングがベストです。実際に、オンコートでボールを打つとわかりますが、ボールがアウトすることもなく、きちんとボールを打ちたい場所に打ちたい力で、打つことができます。

背筋力が使いやすいということも、ゆっくりと大きなスイングでは有利です。

もともと、メシールのフォアハンドでは、テイクバックでラケット面が上を向かない(伏せる)こと、テイクバックトップで、ラケット面が体の線(6時方向)よりも外に出る(5時の側)ことなどの、制約があります。
テイクバックに制約が多いので、大きくテイクバックをしても、大きくなりすぎる心配がありません。しっかりと、大きなテイクバックと大きなスイングでチャンスボールを決めてください。

なお、メシールのような薄い(イースタンまたはコンチネンタル)グリップでは、フォアハンドでチャンスボールを打つ際には、右脇が開きがちです。特に、大きなゆっくりとしたフォームの場合にそうなります。

そうならないためには、右脇を締めなくてはなりませんが、やりすぎると、今度は窮屈なフォームになってしまいます。

その場合には、脇が締まっていて、しかも窮屈ではない打ち方が求められます。これについては、メシールのテニス(34) 脇が開かないフォアハンドストロークを参考にしてみてください。

0 件のコメント:

コメントを投稿