2011年9月25日日曜日

メシールのテニス(48) サーブレシーブ時の左手の使い方

メシールはご存じのとおり(いや、ご存じでない人がほとんどでしょうが(笑))、バックハンドは両手打ちです。メシールのサーブレシーブについてビデオで分析してみました。

メシールは、レシーブゲームのレディーポジションで、左手をバックハンドストロークの位置においています。つまり、左手は、(バックハンドで)グリップを握っています。言い換えると、シングルハンドの選手のように、スロート部分においていません。

これは、つまり、バックハンドリターンは必ず両手打ちで打つことを意味しています。

オンコートとで試すと、速いサーブがバック側に入った時は、シングルハンドのスライスで逃げたくなることがあります。しかし、レシーブのレディーポジションでのこの左手のグリップは、それを否定しています。メシールにとっては、おそらく、レシーブは特別なショットではなく、そのポイントの一本目のストロークということになるのでしょう。

ストローク中も同じです。メシールの左手は、ボールを打った後、相手のボールを待つ間、ずっと、バックハンドグリップです。スロート部を持つことはありません。実は、このことは、ちょっと意外でした。というのは、メシールのフォアハンドでラケットにボールを打たせる感覚においては、左手をスロート部においておくほうが、ボールの来る場所にラケットを持ってきてやりやすいからです。左手をスロート部においておき、フォアハンド側にボールが来ると、左手でその場所にラケットを持ってきてあげると、フォアハンドが打ちやすいのです。

が、しかし、メシールは、グランドストロークでフォアハンド側にボールが来た場合には、左手を(スロート部ではなく)グリップに添えた形で左手を使ってのテイクバックを取っているようです。ただし、注意する点は、ビデオで確認する限り、ボールを待つ間の左手は、ややルーズにグリップを握っていることです。がちっと握ってしまうと、バックハンドは打ちやすいでしょうが、フォアハンドに来た時にラケットを引くという仕事がしにくいからでしょう。

メシールがレシーブを一本目のストロークだと思うのであれば、一本目から、少しでも良いところにリターンしようとするでしょう。もちろん、エラーをしない範囲で、ですが。とりあえずスライスで、ミスをしないように深くリターンするという発想は、メシールのテニスにはないようです。

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