2011年9月21日水曜日

メシールのテニス(47) 安定したフォアハンドストローク(その8/最終回) ラケットが打ちやすいようにスイングする

自分自身が試行錯誤しながら求めてきた安定したフォアハンドストロークですが、どうやら、最終形に近づいているようです。薄いグリップのフォアハンドを安定させるための、最後のキーワードが、「ラケットが打ちやすいようにスイングしてあげる」という脳内イメージです。

この脳内イメージは、図にすることもできません。本当に、イメージです。

相手のボールは、高さ、スピード、回転、すべてが様々です。厚いグリップでのスピン打法は、それらにお構いなくボールを下から上にこすり上げます。薄いグリップのフラットドライブは、そうはいきません。ラケット面がボールに垂直になりボールを押し出すように、ラケットを動かさねばなりません。腰よりも高い打点ではラケットヘッドを立てますし、腰より低い場合はヘッドが落ちます。前者では打点がやや体に近い側になり、後者では前方になります。いずれにしても、力が入る打点は一点しかないのです。

一番大切なことは、その唯一の打点にラケットを正しく持っていくことです。私の感覚(脳内イメージ)では、ラケットに、自分でその位置に行かせるというものです。腕の操作でその場所にラケットを持っていこうとすると、タイミングや面の角度が微妙にずれることがあります。むしろ、腕の力を抜いて、ラケットがその場所に、そのタイミングで移動することを最優先してあげればよいのです。ラケットはボールが打ちたいと思っているはずなので、右腕の力を抜けば、一番良い角度で、よいタイミングで、ボールをヒットしてくれるものです。

正しい位置にラケット持っていくのは、(右利きの場合)右手ではなく、むしろ左手です。左手がテイクバックの始動時と前半(テイクバックの後半は左手は離れますので、起動時から前半まで)にラケットを支えます。このことは、メシールのテニス(45)でも書いたとおりです。

右手を意識するのは、つまり右手の力を使うのは、むしろ、インパクト後です。インパクト後に、ボールの打球方向にしっかりとフォロースルーするのは、右手の仕事です。その際、もちろん、フォロースルーではラケット面を徐々に伏せていかなくてはなりません。

このイメージのスイングでは、右手はラケットの重さを感じます。ラケットが仕事をするので、ラケットは重い方がよいのです。(ラケットが軽いと、ボールに負けます。何しろ、右手でボールをたたくことはできないのですから。)ラケットが自分の重さでボールをヒットするのです。メシールのラケットが非常に重い(400g以上?)理由は、どうやらここにありそうです。

この脳内イメージで気を付けることが一点あります。それは、振り遅れないということです。腕でラケットを振る方法の場合は、振り遅れたらその分スイングスピードを上げることで取り返せることもあります。が、ラケットにボールを打たせる場合は、ラケットは遅れを取り戻せません。テイクバックは、絶対に遅れてはなりません。遅れた場合には、ラケットは、ラケット面を操作して帳尻を合わせようとしたりします。そうすると、逆に、ボールコントロールを失います。それどころか、試合中であれば、その後、ラケットは自分の制御ができなくなることもあります。薄いグリップでラケット制御を失ってしまったら、もう、その試合では、二度とまともなボールを打つことはできなくなります。

以上の、「ラケットが打ちやすいようにスイングする」というイメージでボールを打つ限り、今のところ、私は、試合中にフォアハンドが不安定になることはありません。もう少し、オンコートで試してみますが、実は、根拠のない自信を感じています。これが、究極の、メシールのフォアハンドの打法ではないのかな…と。

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