2011年9月12日月曜日

メシールのテニス(43) 安定したフォアハンドストローク(その4) 図で示すタイミングの取り方

(メシールフォアハンドのGIFアニメーションはこちらです。)

今日、メシールのビデオを見ていて気が付いたことを書きます。以前にも同じことを書いたかもしれませんが、図を用意しましたので、繰り返しになりますが書きます。

ポイントは、テイクバックのタイミングと、フォワードスイングのタイミングです。



テイクバックでは、ボールに合わせてラケットを引きます。つまり、ボールがラケット面に吸い込まれるように、またはボールとラケットがひもで結ばれていてラケットを引くことでボールがこちらに飛んでくるかのように、ラケットを引いていくのです。

テイクバクからフォワードスイングへの切り替えのタイミングが、ボールがバウンドしたタイミングになります。ボールがバウンドしたタイミングを使って、フォワードスイングを開始します。上の3つの図で、意識するなら真ん中の図です。コート上で、常に、バウンドした瞬間に自分がフォワードスイングを開始しているかを確認すればよいのです。試合中に(頭が飽和しているときに)何か一つだけ意識するなら、これでしょう。

なお、バウンドする地点が前の方(ネットに近い方)の場合には、多少、この切り替えのタイミングが遅くても大丈夫です(バンド後にフォワードスイングを開始しても間に合います)。逆に、バウンドする点がベースラインに近い場合(いちばん極端なのは、ベースライン上でバウンドする場合)には、バウンドするよりも早いタイミングでフォワードスイングを開始する必要があります。このあたりは、多少、臨機応変に対応する必要があります。

このタイミングの取り方は、別のことも示唆してくれます。それは、自信がないストロークほど、この原則が守れない(フォワードスイングのタイミングが遅れる)ため、ますます「泥沼」に入ってしまうということです。特に、ゲームの途中では、自信がない⇒テイクバックが遅れる⇒ミスをする⇒自信がますますなくなるという、悪循環になります。こうなったら、試合中にこれを修正するのは難いでしょう。ビビったフォアハンドのままゲーム終了、ともなりかねません。

バウンドのタイミングでフォワードスイングを始めることのもう一つの利点は、ラケットを振りきることができるという事です。フォアハンドにしても、バックハンドにしても、サーブにしても、ラケットを振りきることができない(ラケット面でボールを当てただけで打ち返す)限りは、一定のレベル以上には絶対になれません。特に、面がぐらつきやすい薄いグリップのフォアハンドでは、打ち方がこわごわになると、ラケットを振り切ることができなくなりがちです。ボールを打つタイミングが安定すると、ラケットを振りきることが容易になります。

これは、逆に言うと、図の基本原則さえ守っていれば、まずは打ち損じがなくなり、精神的にも安心だということです。相手の球が少々速かろうが、スピンが効いていようが、この通りに打てば、たいていはエラーすることはありません。難しく考えなくても、これで、基本的なラリーは続くのです。これにより、精神的に追い詰められる(自滅する)ことはなくなるはずです。

0 件のコメント:

コメントを投稿