今日、ある二人の方とシングルスの試合をしていて、ふと思ったことがあります。私は、このブログのタイトルを見ての通り、メシールのテニスを目指しています。何年にもわたり、メシールのプレーを分析し、試行錯誤を重ねることで、圧倒的に力の差がある場合は別ですが、同程度の技量の相手であれば、少しずつ、メシールのプレーを部分的に取り込むことができるようになってきているようです。
というのは、ゲーム後に、両方の方から、「あなたのバックハンドは、フォア側に来るのかバック側に来るのか、全くわからない」と言われてからです。これは、私にとっては、最大の賛辞でした。
別ブログの記事に書いたように、最近Tennis Journalの古いバックナンバー(1987年8月号)をたまたまみつけたのですが、その中で、福井烈氏がメシールのバックハンドストロークの連続写真を解説しています。メシールが順クロスと逆クロスに打つ2つの連続写真について、福井氏はこのようにコメントしています。「この3-4コマ目の写真(インパクト直前)を見てもらったら分かると思いますが、メシールの場合、順クロスと逆クロスに打つフォームが全く同じなので、どちらにボールが来るのか、全くわからないのです。」福井氏は、直前のジャパンオープン2回戦でメシールと戦っている(2-0でメシールの勝利)ので、対戦した印象でもあるのでしょう。
プロは別にしても、私ぐらいのレベルのテニスであれば、メシールの技術は、25年たった今でも十分に通用するということです。いやむしろ、望ましいことかもしれません。
今、テニスコートに行くと、若い人を中心に、ナダルのようなプレーをする(正確にはしようとする)プレーヤーを見ます。今日の試合の相手も、とてもよいフットワークと熱意のあるプレースタイルなのに、目指すテニスが難しすぎて、いくつものポイントで自滅していました。もし、そのような人が、今の男子プロのテニスをテレビで見て、それに影響を受けているのだとすると、それは不幸なことだと思います。誰から、どんなテニスを学ぶのかは、アマチュアにとっても、大切なことであるはずです。
25年前のビデオは、もしかしたら、今のアマチュアの良い教材になるかもしれません。
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