2011年5月6日金曜日

メシールのテニス(13) メシールのバックハンド(アウトライン)

メシールのバックハンドは、現役時代、フォアハンドよりも評価が高かったのですが、実は、私は、メシールは、バックハンドよりもフォアハンドのほうが独特だと思いっています。バックハンドの評価が高かったのは、高い打点からのダウン・ザ・ラインのエースが時々出たので、それが目立っていたからかもしれません。(テニスでは、特に日本では、何かトップスピン神話のようなものがあって、メシールのようなフラットドライブ系のフォアハンドは、あまり目立たなかったのでしょうか?)

メシールのバックハンドは、フォアハンドほどは”謎めいて”いないように思います。それでも、やはり、美しいバックハンドです。

メシールは、他の多くの選手と比べると、フォアハンドでは「腕の自由度」が低いのが特徴です。メシールのフォアハンドで、右腕が(体から独立して)動き始めるのは、テイクバックのかなり後半になってからです。これが、メシールのフォアハンドの特徴を際立たせています。多くの選手が、スピン系のボールを打つためにループ状にラケットを引きます。したがって、テイクバックのかなり早い段階から、ラケットがループに入る(そのために、体と手が別々に動き始める)のですが、メシールは体と手の動きがかなり後になるまで離れないのです。

一方、バックハンドは、その逆に見えます。多くの選手が、バックハンドのテイクバックでラケットが体に巻き付くように引くのに対して、メシールのテイクバックは体に巻きつきません。その結果、テイクバックのトップにおいて、メシールのラケットヘッドはほぼネットと反対方向に向きます。(多くの選手は、ラケットヘッドが、さらに背中側を向きます。)

次回以降では、この、テイクバックトップでのラケットヘッドの向きを中心に、メシールのバックハンドについて考えてみたいと思います。

このブログは、昔懐かしい、ミロスラフ・メシール(メチージュ)について語るための、個人的なブログです。と言っても、私は、週末プレーヤであり、プロでも、専門家でもありません。また、実は、他のテニスプレーヤーについては全く興味がなく、メシールのテニスだけしか語ることができません。もし、ご興味があれば、時々、楽しんでいただければ幸いです。

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